過去の公演-Past Performance-
初めての試みである新聞ワークショップ、テーマは林家木久蔵師匠にちなんで「ラーメン」。ラーメンそのものでもラーメンから連想されるものなら何でもいいのですが、なかなか何を作るべきか最初の一歩が難しかったようです。見本を見ながら、スタッフが作っているのを観察しながら、ビリビリ、わしゃわしゃ、こねこね、ペタペタと、思い思いに創作してくれていました。子どもたちが何かに取り組む姿ってどうしてこうも絵になるんでしょう。公演の最後には「あんたが大賞!」を決め、木久蔵師匠から出演者の寄せ書きをプレゼントして頂きました。
実はこの演目は、4年ほど前に正太郎さんにご出演頂いた時と同じ演目。あえて同じ演目を選んだことには訳があるようです。結論としてはメチャクチャおもしろくなっていました。まくらで見せた蕎麦とうどんの食べわけもすごかったですが、落語のおもしろさは格別。この実力派はどこまで熟していくのか、これからも楽しみです。
この方の笑顔とパフォーマンスのレベルの高さにいつも「やられた!」気分にさせられますが、さらにこの一生懸命さが子どもたちの心を動かすのです。常に真剣そのもの。大人の本気を見せつけてくれます。最後には会場を「オッケー」のかけ声でひとつにまとめ上げる。子どもたちは永遠に彼の虜でしょう。
どこまでも穏やかで優しい落語。それはきっと木久蔵師匠そのものを体現されているからなんだと思います。だから子どもたちは気持ちよく落語を聞くことができるのかと。落語が難しいとは誰も感じることなく、本当にいい笑顔で落語を楽しんでいるようでした。袖で出番待ちをされているときから緊張を感じさせずおおらかなオーラを纏っている姿こそ、林家木久蔵ならではの魅力を表しているのかもしれません。