THEこども寄席2024新春特別公演
場所 豊洲文化センター(シビックセンターホール)
日時 2024年1月7日 午前11時~ 午後3時~ 計2公演
出演 林家彦いち(落語)、三増紋之助(江戸曲独楽)、玉川太福(浪曲)、誕生獅子保存会、五十嵐俊介(飴細工)
公演前はミニ縁日を開催
斬新なデザインのゴム鉄砲「ピースガン」をはじめ、かるた、小座布団積み、投扇興に加え、こんかいは「ミニ図書館」と題し、落語関連のさまざまな書籍を集めて、開演までのお時間を楽しんで頂きました。もちろん飴細工は相変わらずの大人気。子どもたちはニコニコ顔で嬉しいお土産をゲットしていました。
前座<誕生獅子保存会>
新春公演にご出演頂いてもう15年以上になる誕生獅子保存会の獅子舞。主宰の木藤さん以下、数名の方はずっと保存会を支えて頑張っていますが、やはり若手育成が一番の課題のよう。昨年からは讃岐獅子舞の保存会の力も借りて頑張っています。伝統芸能は見て、知って、そしてみんなで支えていくのが理想。これからもこども寄席は誕生獅子の舞台としてサポートします。
一席目<浪曲 「豆腐屋ジョニー」「祐子のスマホ」 玉川太福 曲師・玉川みね子>
今年で17年目を迎えるこども寄席で初披露となる「浪曲」。一体どんなものかもわからない、ほとんどの方が効いたことのない中で今をときめく浪曲師のホープ、玉川太福さんに登場頂きました。子どもたちの反応を見ると、きょとんとするときもありつつ、熱量溢れるセリフ回しにクスクス笑いも多く、楽しんでいる様子が伺えました。また、大人の方からの「ハマりました~」の感想も多くいただきました。それもそのはず。太福さんの浪曲は、節回しこそ浪花節そのものですが、作品の多くは今の暮らしから切り取られたワンシーンにフォーカスした面白ネタであることも多く、若い世代からも絶賛されています。
色物<江戸曲独楽 三増紋之助>
今は披露できる人が数少ない江戸曲独楽。その中でも紋之助さんのステージはいつ見ても元気がもらえるパワーにあふれているのが持ち味。今日ももちろんパワー全開で、会場を練り歩いて独楽を回すときには、ハーメルンの笛吹状態で、子供たちがぞろぞろ後をつくといった人気ぶりでした。
二席目<落語 狸の札 林家彦いち>
林家彦いち師匠はこども寄席では超がつくほどの人気者。高座に上がっただけで、彦いち劇場がはじまる、どこかワクワクして雰囲気に会場のムードを変えてしまう持ち主です。いつも心から子どもたちを楽しませようと落語を披露下さる、その心根の優しさとあふれるパワーが落語からも伝わってきます。本日は「狸の札」。彦いち師匠の狸はわんぱくでありつつ、お茶目さも魅力。こども寄席の新春の初笑いはバッチリおさえてくださいました。