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THEこども寄席 秋の宴 in横浜
まだ新型コロナウィルス感染防止を徹底しなくてはいけない中で、約150名近いお客様を迎えて、
THEこども寄席の定期公演 秋の宴を開催することができました。
これで、通常の1/3.今は1/2が満席という状況ですから、本当によく集まって下さったと
感謝、感激でした。落語は聞く人、笑う人がいて成り立つ芸。
密はさけつつも、たくさんのお客様に集まって欲しい、このジレンマは当分続くのでしょうね。
一席目 春風亭昇也(牛ほめ)
午前中にお越しになるお子さんは午後の方より年齢の低い子が多く、しかも初めての落語という子も多いのですが、
昇也さんは短い小話から少しずつ長くしていき、子どもたちの心を掴んできます。
そのあたりの経験と技術はさすがとしかいいようがない。
子どもたちの気持ちがほぐれたところで、本日のお題は「牛ほめ」。
昇也さんが演じる与太郎は、素直さ以上にどこか小憎らしさやずるさも見え隠れして
子どもたちには大ウケでした。
色物 のだゆき
少しあたたまった会場をさらにゆるくとかしてくれるのがのだゆきさんの真骨頂。彼女の天然感まんさいの
おっとりとした語りは、それだけで気持ちがほぐれてくるもの。
そこに頭だけで演奏するピアニカやリコーダーの2本同時演奏など、
あっと驚く演奏が加われば鬼に金棒。驚きと感動が入り交じった子どもたちの笑顔が
何よりの証拠。お母さんたちからも自然と手拍子がでてくる盛り上がりでした。
二席目 春風亭正太郎(粗忽の釘)
実は高座に上がるギリギリまで何の噺をしたものかとウンウン悩んでいた正太郎さん。
悩んだ末に選んだのが「粗忽の釘」でした。テンポのよい会話、リアクションの大きな登場人物の
ドタバタ劇は小さな子どもにも面白かったようで、子どもたちの笑い声が絶えませんでした。
※オマケ
今年から同時配信にも挑戦しているこども寄席。この3人の「個人的に気になる10の質問」(仮)と題した
短いインタビュー動画を作りましたー。気になる方はぜひこちらをご覧下さいませー。
THEこども寄席 2020夏の宴
日時 2020年8月30日(日)
場所 深川江戸資料館
出演者 桂宮治(落語)、ゼロコ(サイレントコメディパフォーマンス)、古今亭文菊(落語)
<落語 桂宮治 「道灌」>
本来なら春風亭正太郎さんが出演する予定だった夏の宴。前日に階段からこけて靭帯断裂という大怪我で高座に上がれなくなった正太郎さんにかわって登場したのは、桂宮治さん。彼の落語はまさに「宮治RAKUGO」と言える独特なアレンジが魅力です。このアレンジによって、大人向けの古典落語「道灌」ですら、子供たちがゲラゲラ笑い出す噺に早変わり。まさに宮治マジックにかかった瞬間でした。
<色物 サイレントコメディパフォーマンス・ゼロコ>
ゼロコの二人は普段ストリートや自分たちのステージで活躍するパフォーマーで寄席に出演するのは「こども寄席」だけかもしれません。しかし、この二人、全く喋らないのに、彼らの会話ややりとりは手に取るようにわかるし、その気持ちも十分に伝わってくるわかりやすさが魅力です。会場はずーっとクスクス笑いがとまらない明るい雰囲気で、それはまさにゼロコがもたらした楽しさであり、幸せなひとときでした。
<落語 古今亭文菊 「お菊の皿」>
この師匠は本当に穏やかで落ち着いていて、ふざけたところが少しもない素晴らしい方。その落語も上品で、たおやか。なのに、めちゃくちゃ面白いというのが不思議でたまらないのです。お菊の皿にはいろんな人物が登場するわけですが、物知りのご隠居はもちろんはまり役なんですが、ガラの悪いお菊さんの姿もたまらなく面白く、会場の笑いが止まりませんでした。わかりやすいオチもあってか、落語が終わった後の会場のスッキリとした雰囲気が印象的でした。
写真は入船亭小辰
ついに東京のコロナウィルス感染者が約300名となってしまった昨今。
来月はどうなっているんだと、毎日気が気でない。
これほどストレスに感じるなら中止にすべき、とも考えつつ、
「やめる意味」「やる意味」を天秤にかけて考え続けています。
感染者数の増加は気になりつつ、
密にならない会場対策、落語という動きのないステージ、
家族で笑い合える時間の大切さ…。
この先はもうWITHコロナがベーシックになると思うと
やれるだけの対策をして、やってもいいのでは…と思ったり。
まだまだ悩みます。
さて、長い前置きでしたが、
実は明後日、超久しぶりに出張公演してきます。
横浜近郊の30名以下の小さな集まりに笑いを届ける予定。
出演は入船亭小辰さん。素晴らしい古典落語を聞かせてくれる若手です。
儲けなどありませんが、開催できる喜びでいっぱいです。
喜んでもらえるか楽しみです。
春風亭正太郎
今日は、8月30日THEこども寄席夏の宴に出演いただく、
もう一人の落語家、春風亭正太郎さんのご紹介を。
私が最初に正太郎さんの落語を聞いたのは、
鈴本演芸場での早朝寄席だったと思います。
今から6~7年前のこと。
正直それほど記憶に残る落語家さんではありませんでした。
それが3年前くらいに再び寄席で落語を聞いたとき、
えええ??この人誰?二つ目?誰のお弟子さん??と
驚きを隠せないほど上達されていたのをはっきり覚えています。
その進化はそれからずっと続いて、とうとう来年は真打ちに。
しかも九代目春風亭柳枝という大名跡を継ぐことになるとは。
きっと人気、実力ともども私の想像以上なのでしょう。
しかも彼はこれからなお進化をとげるはずです。
ますます目が離せない落語家の一人です。
8月30日THEこども寄席 まだ予約受付中。
コロナウィルス感染の拡大状況によっては、開催延期もしくは中止も検討しますが、
ギリギリまで粘りたいと思います。
(もちろん3密対策は十分対応いたします)
古今亭文菊師匠にお願いしたい訳
東京都のコロナウィルス感染者数が3桁になるたびに、
ため息が止められない今日この頃です。
来月末のこども寄席が少しでも安心できる状況で
開催できるような状況になることを
ただ切々と祈るばかりです。
思い起こせば今年の初め、
横浜の関内ホールで2月2日に開催した新春特別公演の時には
落語会が開催できなくなるなんて思いもしませんでした。
それから早5ヶ月…。コロナ禍でイベントは全滅…。
もし落語会ができるなら、と日々妄想にふける中
今年1度の落語会になってしまうとしたら…
文菊師匠の落語を聞いて欲しい、と思いました。
職業柄もあり、いろいろな師匠の落語を好きで聞きます。
個人的には柳家喬太郎師匠や春風亭一之輔師匠も大好きです。
でも、この師匠方は大人になってから聞いた方がずっと面白いに
違いないと思わせる、独特の苦みというかアクを感じます。
でも文菊師匠はちょっと違います。
師匠の落語は古典で、紳士的で、いたって真面目。
けれど本当におもしろくて、すごく笑えるのです。
しかも、このおもしろさ、大人だけがわかるものかと思いきや、
こども寄席に出演頂く度に、子どもはみんな大爆笑しているんです。
文菊師匠の落語は、子どもだからって何かが変わるわけではなく、
大人とほとんど同じ。
これこそまさに真の落語のおもしろさなのかと唸ってしまいます。
上品の塊みたいで、正統派の古典落語なのに
めちゃくちゃおもしろい落語…。
気になりますよね。
百聞は一見にしかず。
ぜひ8月30日、見に来て下さい。
まだお席あります!
THEこども寄席夏の宴の公演詳細はこちら